『鉄コン筋クリート』、『ピンポン』をはじめ、
数々のヒットタイトルを世に送り出し、絶大な支持を集める人気漫画家・松本大洋。
2018年に実現したグラニフとのコラボレーションでは、
原作ファンの皆様だけでなく、幅広い層にご好評をいただきました。
そして今季、多くのリクエストにお応えして待望の第2弾を発売。
そこに込める想いとともに、バラエティ豊かに取り揃えた魅力的なアイテムたちをご紹介いたします。
松本大洋 Profile
1967年生まれ。1987年デビュー。代表作に『花男』『鉄コン筋クリート』『ピンポン』『GOGOモンスター』『ナンバーファイブ 吾』『竹光侍』(作 永福一成)『Sunny』『ルーヴルの猫』(すべて小学館)など。『竹光侍』は第11回文化庁メディア芸術祭マンガ部門で優秀賞受賞、第15回手塚治虫文化賞でマンガ大賞受賞。『Sunny』は第61回小学館漫画賞の一般向け部門受賞、第20回文化庁メディア芸術祭マンガ部門の優秀賞受賞。
プロジェクトスタッフによる
松本大洋先生の作品への愛と製作エピソード
3年ぶりとなる松本大洋先生とのコラボレーション。今回のプロジェクトに傾けるグラニフの想いやこだわりを、コラボレーション担当・中島とデザイナー・佐々木が語ります。
──まずは第1弾となった2018年のお話から。松本大洋先生とのコラボレーションは、どのように実現したのか?
中島(写真左)「2018年の発売当時は私の入社前になりますが、もともと社内に松本大洋先生のファンが多かったと聞いています。その魅力をお客様と共有したい、より幅広い方々に伝えたい、そして松本大洋先生の作品を洋服として着たい!といった思いもあり、プロジェクトがスタートしたそうです」
佐々木(写真右)「私も第1弾のときは入社しておらず、学生の頃から松本先生のファンでありグラニフのファンでもあったので、コラボの情報を知ってショップに向かいました」
中島「予想を上回る大反響となり、アイテムによっては争奪戦になったと聞いています」
佐々木「私も発売後すぐに店頭に行ったものの、すでに完売している商品もありました。それでも購入できるアイテムは全型買いました!」
中島「ほぼ全型はスゴイ!」
佐々木「その後にグラニフの採用試験を受けたのですが、面接時には『ピンポン』のTシャツを着用して挑んでいたので、今回担当することができてとても嬉しいです」
中島「佐々木さんが感じる、松本大洋先生の作品の魅力はどこですか?」
佐々木「漫画として面白いのは言うまでもなく、絵そのものに惹かれます。それと松本先生が描き出す線。そこにキャラクターの心が乗っていて、感情が読み取れるような気がします」
中島「ひと目で松本大洋先生の作品だとわかる唯一無二の力がありますよね」
佐々木「アート性にも優れていて、クリエイターの中にもファンが多いのも納得です」
中島「過去の作品を読み返しても常に新鮮さを感じるものばかりです。若い世代にもファンが増え続けているのは、そうした時代性を超えた魅力に引き込まれているのではないかと思います」
──アイテムを製作するうえで、こだわった点や苦労した点は?
中島「アイテムに起用する作品やシーンについて、社内のファンたちに聞いて回りました。松本先生の作品が大好きな人が素直な気持ちで選んだものを、お客様に届けたかったので」
佐々木「そのうえで、どの場面をピックアップするかが悩みどころでした。好きなシーンが多すぎて、絞り込むのに苦労しました」
中島「実際に商品化したのは19型ですが、その何倍ものデザイン案を製作しました」
佐々木「あとは物語のイメージを崩さないこと。その上で、グラニフが手掛けるからには、より作品の魅力を引き出せるようなアイテムを作りたいと考えました」
中島「原作への敬意、グラニフの個性、もちろんファッション性も。どれが欠けても成立しない難しいところを、佐々木さんたちデザインチームが素晴らしいかたちに落とし込んでくれました」
中島「デザイン案やサンプルは、松本先生ご自身にも確認していただきました」
佐々木「ご本人に見ていただけたことは嬉しかったですね。デザイナー冥利に尽きます」
──今回のコレクションを通して願うことは?
佐々木「王道の名シーンから通好みのカットまで、熱心なファンの皆様にはもちろん、松本先生の作品に触れたことがない方にもぜひ着ていただきたいです」
中島「今回のコラボレーションアイテムをキッカケにして友達との会話が生まれるなど、コミュニケーションツールになれば嬉しいですね。また、これが松本先生の作品への入口になり、漫画にも興味をもっていただけたら幸せです」
松本大洋コラボコレクション
気になる全アイテムをチェック!
数多くの作品から選りすぐった5つの人気タイトルに、グラニフのために描き下ろされたオリジナルドローイングを加え、全19型をラインナップするコラボコレクション。見どころ満載の全容を解説します。
大ヒット代表作『鉄コン筋クリート』
🅐物語の舞台・宝町では “ネコ” の名で呼ばれる少年、シロとクロ。電柱に登って街を見下ろす彼らを、反転カラー&大判でプリントしたTシャツ(コミックス1巻より)。
🅑シロにリンゴを差し出すクロという、2人の関係性を感じさせるワンシーンを刺繍であしらったスウェットパーカー。赤い糸で色づけしたリンゴがアクセントに(コミックス2巻より)。
🅒単行本の中扉のほか、全3巻を1冊にまとめた新装版の表紙も飾ったドローイングを背負うナイロンブルゾン。両胸にも月と太陽の刺繍入り(コミックス1巻より)。
🅓絵本を読むシロと辺りに目をやるクロを、ストレートにプリントした一枚。オンラインストア・一部店舗限定アイテム(コミックス1巻より)。
🅔シロとクロの仲の良さが伝わる、単行本の扉絵をバックプリントしたロングスリーブTシャツ。左胸にはシルバーの箔プリントで施したイタチのワンポイントが(コミックス2巻・3巻より)。
🅕2人を連想させるシロネコ&クロネコのひとコマをプリントした、オーバーサイズのパーカーワンピース。左袖と背面の裾にもワンポイント刺繍をレイアウト(コミックス1巻・3巻より)。
「ロングスリーブTシャツとブルゾンには、よく似た対になるモチーフを採用しています。合わせてコーディネートするイメージで、配色を揃えているのもポイントです」(中島)。
「ブルゾンはプリントではなく刺繍にすることで、スカジャン風に仕上げました。糸で再現しても細かな線や文字が潰れないよう、そして大判でも刺繍面が硬くならないよう、何度も試作を重ねてこだわりました」(佐々木)。
掲載アイテム
卓球漫画の金字塔『ピンポン』
🅖左胸に作品ロゴのワンポイント刺繍、袖にペコとスマイル、そして2人のトレードマークである星と月をプリントしたロングスリーブTシャツ。さらに背中には、彼らが通っていたタムラ卓球場も(コミックス1巻・5巻より)。
🅗卓球台と作品ロゴを配したフロントに加え、バックにはペコ&スマイルの対戦シーンをコマ割りのままデザイン。オンラインストア・一部店舗限定アイテム(コミックス1巻・5巻より)。
🅘🅚靴ヒモを結ぶペコの姿をカラフルな刺繍で表現。クルーネックスウェットはバックの首下に、シャツは左胸に、彼のアイコンである星マークのワンポイント刺繍が入る。またシャツには、バックの首下に作品ロゴのワンポイントプリントを配置(コミックス1巻より)。
🅙「僕もペコみたいになれるかな?」……小さな頃からスマイルのヒーローだったペコへの思いが伝わるコマをミックス。背面のネック下にもプリントをオン(コミックス2巻・5巻より)。
🅛雑誌の表紙絵として描かれ、その後、自選画集にも収録されたイラストをフィーチャー。卓球台のまわりに散らばるアレコレも見どころ。オンラインストア・一部店舗限定アイテム(自選画集『TAIYOU』より)。
「ロングスリーブTシャツの右袖にはペコこと星野 裕、左袖にはスマイルこと月本 誠を配置し、それぞれの名前にちなんだトレードマークである星と月をレイアウトしました」(佐々木)。
「🅗のバックプリントには、ペコとスマイルが真剣かつ心から楽しむような表情で戦う白熱のシーンを。試合の臨場感をありのままに楽しめるよう、コマ割りを丸ごと活かしたデザインになっています」(中島)
【左】「スマイルにとってペコはヒーローです。クルーネックスウェットとシャツでは、そんな光り輝くヒーロー像を、キラキラとした7色のラメ糸で表現しています」(佐々木)。【右】「シャツは、フロントを留めたときに左右の絵がピッタリと合わさるよう配慮しました。左胸に刺繍した星マークは、ペコが着ているポロシャツとリンクしたデザインです」(中島)。
掲載アイテム
ファン待望! 初登場の『GOGOモンスター』
オール描き下ろしによる全450ページを1冊に収め、さらにはハードケース入りという辞書のような装丁で発売され、漫画界を震撼させた超大作。その表紙まわりのデザインを、独特のタッチから豊かな色彩まで忠実に再現したインパクトのある大判プリントのシャツワンピース。両サイドにはポケットを備え、実用性も抜かりなし(コミックス表紙より)。
「今回のコラボのため、graniph と MATSUMOTO TAIYOU の名を刻んだWネームボタンを製作しました。目を凝らして見ないと気付かない細かな仕様ですが、特別感をそっと盛り上げます」(佐々木)。
少年時代の自伝的漫画『Sunny』
🅜思い思いにくつろぐ春男、静、純助と、作品ロゴを掛け合わせたコラージュは、2018年のコラボ第1弾でも人気だったデザイン。今回はクルーネックのスウェットになって登場(コミックス1巻より)。
🅝単行本の裏表紙を飾るイラストを集めた総柄シャツ。しっかりと細部まで再現したプリントにより、その趣あるタッチを余すことなく堪能できる(コミックス1〜6巻より)。
🅞授業参観の帰り道、足立さんのクルマの助手席から外を眺める春男の姿をプリントしたロングスリーブTシャツ(コミックス2巻より)。
「セリフで語らなくとも、絵だけでキャラクターの感情が強く伝わってくるのが松本大洋先生の作品の真髄。例えば、こちらの徐々に塗り潰されていく3コマからは、春男の優しさや切ない気持ちが感じ取れます」(中島)
掲載アイテム
グラニフのために描き下ろされたオリジナル作品
コラボレーション第1弾となった2018年に、グラニフのために描き下ろされたスペシャルな作品をプリント。松本大洋の漫画に多く登場する “子ども・動物” をテーマに作画をお願いし、縄跳びをする少年とロバが並ぶオリジナルのドローイングが完成。その配置や細かなバランスにもこだわった珠玉のアイテム。
「第1弾でリリースした描き下ろし作品のTシャツは、瞬く間にソールドアウト。当時は私も手に入れることができず、泣く泣く諦めたひとりでした。そうしたファンの方々のために、今回はデザインそのままにロングスリーブで制作しました」(佐々木)
長編SFアクション『ナンバー吾』
🅟ファイブを中心に、マトリョーシカやワン、パパ、フォーといった主要キャラクターが集結したロングスリーブTシャツ。あらすじイラストをプリントしたバックスタイルと相まって、前後ともに隙なし(コミックス1巻より)。
🅠フォーが作り出した不思議な空間、ライオンシープや蝶などをビッグプリントに落とし込んだ、オーバーサイズのパーカーワンピース。作品のもつ神話的な世界観をたっぷりと味わえる(コミックス2巻・3巻より)。
グラニフスタッフ Profile
【左】
株式会社グラニフ プロダクトディビジョン ライセンスセクション 中島
コラボレーション商品企画の際、権利元との交渉はもちろん、社内デザイナーのデザインに込めた想いを権利元へ伝える橋渡しが主な役割。
コラボレーション作品ひとつひとつの理解を深め、その作品の一ファンとして商品開発に取り組んでいる。
映画鑑賞・漫画を読むことが趣味。
【右】
株式会社グラニフ プロダクトディビジョン 企画セクション 佐々木
オリジナルデザインからコラボレーションまで、グラニフアイテムの企画、デザインを手がける。
中学時代から松本大洋先生の作品を追いかけ、グラニフと松本大洋先生のコラボレーションをきっかけに入社した生粋の松本大洋ファン。
松本大洋
コラボレーション発売記念
フォロー&RT キャンペーン
松本大洋コラボレーションの発売を記念して、フォロー&RT キャンペーンを開催!
下記期間中 Twitter にて、グラニフ公式アカウント(@graniph_updates)をフォロー・該当投稿をリツイートしていただくと、抽選で 松本大洋作品『ピンポン』『鉄コン筋クリート』『Sunny』『ナンバー吾』全巻セットを、抽選で各1名様にプレゼント!
[応募期間]
2021年10月5日(火) 〜10月19日(火)
[賞品]
◇「ピンポン」文庫版 全3巻 + 松本大洋 作品集「TAIYOU」:1名様
◇「鉄コン筋クリート」文庫版 全3巻:1名様
◇「ナンバーファイブ 吾」普及版 全4巻:1名様
◇「Sunny」単行本 全6巻:1名様
※写真はすべて単行本イメージですが、賞品は上記内容となります。
※応募の際、賞品の種類はお選びいただけません。
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※応募の際は、キャンペーン詳細・応募規約をよくお読みください。
撮影/取材:千葉タイチ、静物:村本祥一<BYTHEWAY> 取材&文/いくら直幸