2024.1.31
不定期連載「コラボの原産地」第4回です。
コラボレーション商品を紹介することを口実に作家さん、
アーティストさんのアトリエやご自宅にお邪魔して制作秘話を対談する企画。
今回インタビューさせていただいたのは、人気漫画家の浅野いにお先生です。
今回もグラニフのコラボレーション担当の石川がインタビュアーを務めます。
浅野先生の仕事場へお伺いして、今回のアイテムの感想はもちろん、
浅野作品ファンとして聞いてみたかった作品のことも、ここぞとばかりに質問させてもらいました。
あのセリフの意味や、あのキャラの目的など驚きの真実が明らかになっています。
更にインタビュー後半では、3月に公開されるアニメ映画
「デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション」で主演声優を務める、
幾田りらさん、あのさんにもお話を伺っています。
是非最後までご覧ください。
石川改めまして、今回はコラボレーションさせていただき、ありがとうございます。
浅野さん(以下、敬称略) こちらこそ、ありがとうございます。
石川まずお聞きしたいのですが、先生はグラニフについてどのようなイメージを持たれていましたか?
浅野僕の記憶だと、もう20年近く前に下北沢にグラニフの店舗があって、そこで結構な頻度で買ってたんですよね。
石川え、本当ですか!?ありがとうございます。
浅野もちろん昔から知ってましたし、何回も買ったことあるブランドだったので、今回のコラボに関しては全く迷う余地がないというか、やってくれるんだったらぜひ、という感じだったので、僕もすごく嬉しくて。
ちょっと昔話になっちゃうんですけど、今ってすごいTシャツがいろんなブランドから、いろんなデザインを出すじゃないですか。でもやっぱ20年前当時っていうのは、もう本当に普通に選択肢がなくて、その中でグラニフは結構気軽な値段でデザインもすごい選択肢が多い。僕あんまりブランドとかに詳しくないので、単純にデザインで選んで買えるっていうのは僕の中では結構画期的というか、「こういうTシャツを求めてたんだよ」みたいな感じがあったんです。だからグラニフのTシャツは何十枚も買ってるとは思います。
石川嬉しい!ありがとうございます。
浅野今回のコラボの前に2〜3年前にスピリッツのコラボがあったんですよね。
石川そうですね、スピリッツ創刊40周年の時に「デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション(以下、デデデデ)」のTシャツを作らせてもらいました。その時のデザインを今回も色を変えて作らせてもらいました。
浅野このTシャツがすごい評判が良かったので、たぶん予定に入ってなかったと思うんですけど、今回は僕の方からのお願いで、もう1回ちょっと別色バージョン作ってくれないかっていう話をしました。
石川はい。社内にもこのTシャツのファンが大勢いて、もう1回欲しいって話していたので僕らとしても嬉しかったです。
浅野僕も今まで単行本の付録などでTシャツを付けたり、それ以外でも結構この10年ぐらいでTシャツを作る機会がすごく増えたので、トータルでいったら自分の絵で何枚Tシャツが出たんだろうという感じではあるんですけれど、結構難しい部分が多くて。イラストをTシャツにするといっても、綺麗に全部絵を入れなきゃいけないとデザイナーさんは考えちゃうと思うんですよね。ただイラストを印刷するだけじゃなくて、もうちょっといろいろアレンジしてもらってもいいのになって思うことが結構多いんですよ。ただ、特にアパレルとか服飾に関しては、あまり僕の方から何か言うっていうのは、ちょっと畑が違うのかなっていうのもあって、何も言わないことが多いんですよね。
石川我々としては先生のそういうご意見やご意向は積極的に伺いたいです(笑)。
浅野その中でスピリッツコラボの時のグラニフのデザインがすごく良くて、僕は割とシンプルなのも好きなんだけど、とはいえ、やっぱ結構印象に残るデザインっていうのも好きだなっていうのもあって、そのバランスがちょうどいいというか、結構思い出に残るTシャツだったのでまた機会をいただけて嬉しいです。
石川嬉しい!ありがとうございます。おっしゃる通り、グラニフのデザイナーたちはどこまでその作品をいじらせてもらってもいいんだろうかっていう点は気を付けています。特に初めてコラボさせていただく時は、作品の世界を勝手に改変するわけにはいかないので注意しています。その上で、監修という先生とのコミュニケーションを繰り返すことで、新しいデザインができていくと嬉しいです。今のお話でまた新しいデザインも生まれそうです!
一度スピリッツ40周年でTシャツを作らせてもらった経験も踏まえて、今回は「浅野いにおコレクション」として作品を横断して、もう少しラインナップの幅を広げたコレクションにしようと相談させていただいたんですけど、グラニフにどんな期待がありましたか?
浅野やっぱりTシャツは今まで何回も作っているので、それ以外のアイテムは僕もあまり経験がないので、実際どういうものが上がってくるか予想もつかなかったりして、そういうものを多めに作ってもらえると嬉しいなと思ってましたね。
石川その期待には応えられてましたか?
浅野そうですね。こういうロングスカートは多分今まで僕の作品ではなかったはずなので、やっぱすごくいいなって思いましたね。イラストがパターンになってるものって、あまり普段グッズで作る機会がないので、すごく派手でいいですね。他にも、結構刺繍を使ってたりするじゃないすか。ただ印刷しただけじゃないのが、やっぱりグラニフさんだからできるのかなっていうのもあるんですけど、凝ってる感じがしていいなと思いましたね。
石川ありがとうございます。刺繍に関しては、どうしても簡略化が必要になってくるので、相談するのもドキドキしているというのはあります。細かい表情の違いや影など刺繍では再現できない部分があるので、作家さんによってはそれがNGな場合もあるのではと考えてしまいます。
浅野もちろん物理的な問題もあるのはわかるので、商品にする時は結構大きくアレンジしてしまって全然構わないし、ディフォルメが必要であればもちろんと思っているので、全くそこに関しては抵抗ありませんでした。
石川そうなんですね!実際にそのスカートをスタッフに着てもらいました。
浅野目を引く感じでいいですね。
石川プリントされている作品に気が付いたら、自然と会話が生まれると思います。以前どこかのインタビューで先生が必ず作品にはアイコンになる存在を出すようにしてるとお話をされていましたよね。
浅野そうですね。僕が新人のときの担当編集者から教わったテクニック的な話なんですけど、もちろん漫画なんで主人公は人間ではあるんですけれども、少年誌の漫画っていうのは主人公自体がキャラクター然としてきたりするんですが、僕が書いているのは青年誌なので、もうちょっと普通の一般人が主人公であることが多くて、なかなかキャラクターになりづらいんですよね。そんな中で、やっぱり作品のアイコンになるようなものを主人公とはまた別で作っておくっていうのは、漫画作りの定石というふうに聞いていて、すごい納得しました。例えば僕が最初に連載していた漫画は「素晴らしい世界」という作品なんですけど、作中に登場する人物の中の一人に、クマの着ぐるみをきている人物がいて、最終的にそのキャラが1巻の表紙になりました。やっぱりそういうわかりやすいもの、シンボル的なものがあるっていうのはすごく目を引くし効果的だと実感しました。一番最初の新人のときにそういう経験をしていたので、それ以降は、「おやすみプンプン(以下、プンプン)」という漫画では主人公のプンプン自体が記号化されていたり、その後の「デデデデ」に関しては、イソベやんというキャラクターを出すことで、漫画的なディフォルメされたキャラクターを一応シンボルとして登場させました。そういうふうにしておくと、例えば急に道端で声かけてサインしてくれって言われたときとか、ちょっと絵を書くときとかに、人間のキャラクターだと結構大変なんで時間かかっちゃうんですけど、そのキャラクターだともう一瞬で書けるんです。その作品のサインであるっていう証拠になるから、非常に便利でなんです。
石川連載初期から商品化を意識しているというよりは、その作品を表す記号というか、ある種タイトル的な感覚でアイコン化できるようなキャラクターがいた方がいいという理由で生まれたのですね!
浅野最初はそうですね。僕が新人のときってもう20年以上前になるんですけど、漫画のグッズ化っていうこと自体がその当時はほぼなかったんですよね。だからグッズ化する前提で考えていたわけではないんです。ただ2000年代の真ん中から後半ぐらいにかけて、漫画の単行本に付録を付けるっていうのが流行った時期があったんですよ。そのときにもうありとあらゆる漫画に付録が付いたんですけど、例えば僕の漫画の最初のグッズ付き単行本はプンプンの携帯クリーナーが付録だったんです。ちっちゃいそれはプラス100円ぐらいで作れる安価なものだったんですけど、そこから始まり、こういうぬいぐるみを作ってみたり、Tシャツを作ってみたりっていうふうになっていき、僕以外の作家もいろんなアイテムをグッズ化するっていう文化が、もう今となっては当たり前なんですけど、徐々に生まれてきたんです。その頃僕は「おやすみプンプン」を描いていたんですけど、プンプンというキャラクターが非常にキャラクター然としているので、グッズにしやすいってことに気づいて、漫画家も単行本が売れないってもうずっと言われ続けてる時代だったんで、グッズでひと儲けみたいな浅はかな発想になっていったんですよね(笑)。実際はグッズを作ってもそんなに儲かりはしないんですけど、とはいえグッズを通して漫画の外側までにキャラが波及して広がっていくっていう、認知度を上げるみたいなものにやっぱり一役は買うんだろうなと体感はしていたので、特にプンプン以降はかなり意図的にシンボルになるようなキャラクターを入れることを心がけています。
石川なるほど。実際、僕も楽しみにしていた読者だったので本当にプンプンのコミックスが出る度に、どんどんどんどんコミックスの厚みが増していくなって思っていました(笑)。今この仕事に就いてみて、作品の中にそういうアイコン化されたキャラクターたちがいるというのは商品をデザインするときにすごい助かるということがわかりました! 今回のコレクションの中で特に先生のお気に入りアイテムを挙げるとしたらどれですか?
浅野やっぱりスカートかな。あとは、今回この「MUJINA IN TO THE DEEP(以下、MUJINA)」のTシャツ!僕はこっそり生地はグレーがいいなと思っていたら、ちゃんと最終的にグレーになってくれて嬉しかったです。
石川ちょうどこのTシャツをプリントをしている生産担当者から託されて、工場で使用しているシルクスクリーンのインク色の分配表を持ってきました!もし先生にお話する機会があったらお伝えしてほしいって言われて持ってきたのですが、白い生地にプリントした場合こういうふうに見えるんですけど、今回のグレーにプリントしたイメージももちろん作っています。大体10色ぐらいがマックスなので、作品を表現するためにこれだけの色を使っています。
浅野逆に言うと、10色以内で表現しているんですか?
石川そうですね。小さな点の集合で視覚的な色の掛け合わせで使っていない色も表現しています。
浅野なるほど。昔は布に印刷してこんなに綺麗に出る印象がなかった気がします。
石川プリント手法によって、イラストデータのそのままの色で印刷する方法もあるのですが、洋服にした時に一番着心地が良いプリントだったり、ボディ色との相性だったり、予算だったりを考慮してプリント手法を決めています。今回は肌触り柔らかく着れるようにと、このシルクスクリーンプリントで再現しました。
浅野本当に職人技って感じですね。確かに、今回のコレクションのプリントはどのアイテムも相当綺麗に出ています。この「デデデデ」のシャツも相当綺麗に出ていますね。
石川そこは一番こだわりました!どのプリント手法でやっても、細かい描写はやっぱり潰れちゃうんです。そこでプリントサイズの方を調整するのですが、サイズ違いで何パターンか印刷してみたんです。イラストが大きくなりすぎても着用した時にシャツとして着づらくなってしまうので、ちょうど良い絶妙な大きさで作品の密度を表現しました。
浅野ちょっと離れて見ちゃうともう模様にしか見えないけど、近づいてみるととんでもなく細かい印刷になってるっていう。ここが限界なんですね。なるほど。かなり元の線画を再現してますね。
石川ポケットの中から飛び出している擬音だけ刺繍になっています。ほとんど着ている方しか気付けない感じですが。
浅野凝ってますね。
石川プリント以外だと刺繍にはこだわりがあるブランドではありますね。
浅野そこに遊び心があるってのはいいと思いますよ。
石川他には「プンプン」のパーカーもポケットの中にこっそり神様を入れていたり、「デデデデ」のコーチジャケットのポケットには物体Tが入っています。
浅野ものすごい数の商品作っていると思うんで、その分の余裕を感じるというか、今回はこれやってみようみたいな遊び心あるチャレンジがあると嬉しいですね。
石川コラボレーションさせていただく上で、わかりやすさみたいな観点も必要だとは思っていて、例えばゲームで言うと、最初の街ぐらいまでしかプレイしていない方にも伝わるぐらいのわかりやすさ。そして、その手に取りやすさみたいなのも必要だけれども、僕らも本当に浅野先生の作品がずっと好きで、全部何度も読んだ上でデザインしてるからそこも気づいてほしいなっていうエゴというかオタク心があって、やっぱり好きだからそういうところも表現したいっていう、そのせめぎ合いがグラニフの会議では毎日のように議論されています(笑)。「プンプン」に出てくる神様は絶対どこかに入れたいよね!とか。
浅野あまりマニアックになりすぎてしまってもっていうのもあると思うんで、バランスですよね。やっぱりね、根強く「プンプン」って未だに人気があって、わかりやすいキャラクターだからっていうのもあると思うけど、いつまで経っても僕の代表作みたいになってるんです。今回Tシャツやパーカーもあって愛子ちゃんもいるし、ここら辺はおそらく欲しがる人が結構いるんじゃないかなと思いますね。この「プンプン」のパーカーとか特にすごい凝ってて背中にもこれ、ちょっと盛り上がってる感じ。
石川そうですね。コミックスの表紙をイメージしてエンボス加工にしています。
浅野これすごいですよね。本当に型押しみたいな感じで。
石川裏打ちしてあるので、洗濯後も形が崩れないようになっています。やっぱりあのコミックスのエンボスが印象的だったので、そういう表現は洋服で再現したいなと思って挑戦しました。
浅野いやこれすごくいいと思います。色もコミックス1巻のイメージですね。
石川通常のパーカーで考えると人気なのは黒やグレーなのですが、やっぱりコミックス1巻のイメージを尊重して黄色にしたい!とこの色にさせてもらいました。
浅野やっぱり実物を見ればすごい凝ったことやってるってのは分かるけど、そこまで主張しないというか、コミックスと同じ色というのもその絶妙な感じがいいですね。
石川ファンの方には、なんでエンボスにしたのかがちゃんと伝わるだろうなって思っています!コラボレーションさせていただくときに、僕らが気をつけていることの一つとしては、もちろん作品の世界を第一に考えなきゃいけないと思ってるんですけど、それに付随する思い出ってあるなって思っていて、今はデジタルでコミックスを買うっていう方も多くいるので必ずしもそうではなくなってきてる部分もあるんですけど、当時コミックスを本屋さんへ買いに行った時にこのエンボスを触れて嬉しかったなっていう思い出とかもアイテムで表現できないかなとか、僕らができる範囲で再現してみて、同じくファンの方に気付いてもらえたら嬉しいですね。
浅野たしかに、漫画も今結構デジタルで読まれますけど、元々は本というフィジカルなもので洋服もフィジカルなものだから、そこの共通点ということを考えると、単行本の仕様みたいなものを服で再現するっていうのは、すごいマニアックなことではあるけれども、物理的なものだからこそできることって感じがしますね。
アイテム 01〜02
石川はい。「プンプン」で言うとこの愛子ちゃんのTシャツも、ドンと愛子ちゃんを大きくプリントしたものが欲しいと担当デザイナーが張り切ってデザインしたものです。
浅野いいですね。
石川やっぱ先生が描く愛子ちゃんを見てもらいたいっていうのと、そして、さらに背面の七夕の短冊は絶対に譲れないポイントでした。
浅野これは本当に「プンプン」の原作を後半まで読んだ人じゃないとちょっと分からない。原作知ってる人に向けたものという感じですね。
石川僕らもお客様に「これこれ!」って思われたいという気持ちがあってデザインに入れてしまいますね。もう1種の「プンプン」のTシャツもポケットの中にプンプンを刺繍で入れているのですが、裾には「ひたひた」という擬音があって背面を見るとプンプンが歩いているんです。
浅野なんでこのシーンにしたんですか(笑)
石川プンプンのかわいさを小学生のときの印象的なシーンで表現したいと思いました。これも本当に着ている方にしかわからない内側の首元にこのコマを入れさせていただきました。周りの人には誰にも気づいてもらえないんですけども、でもやっぱドンと外に出すシーンじゃないなというのもあって、プンプンと愛子ちゃんの2人の秘密だよっていう気持ちを尊重したデザインにしています。実際は、どれだけのお客さまに気付いてもらえるかわからないのですが。
浅野いやでも実際のストーリーとリンクしてる感じがあって、素晴らしいと思いますね。でもパッと見は着やすい!すごくシンプルだけど、ちゃんとそういう細かいところには原作知ってる人に対するメッセージが、ちゃんと入ってるって感じ。非常にコラボ商品らしい感じがします。
アイテム 03〜05
石川この他に「プンプン」ではソックスとキャップを作りました。
浅野靴下は今までなかったような気がするな。靴下いいですね!靴下は「デデデデ」も派手でいいですね!
石川グラニフで働いていると、着やすいという概念が形骸化してくるところはあるのですがソックスはファッションに取り入れやすいですよね。
浅野ずっとこのアイテムの中にいたら基準が分からなくなっちゃうかもしれない(笑)。
石川どんどん服装が派手になっていくという傾向はありますね。そして、キャップも後ろ側に変わってしまったプンプンも刺繍させてもらいました。最初、フロントにこのプンプンを配置するデザインとかも考えてたんですけど、やりすぎかなってこのデザインに落ち着きました。
浅野そうですね。この変わってしまったプンプンは海外の人になぜか人気で、何か伝わる部分があるかもしれないです。キャップいいですね。
石川我々がやりたいと思ったデザインにご許可をいただけて嬉しかったですし、デザインを考えていて楽しかったです!
浅野いや僕もあがってくるデザインがすごい楽しみだったんで、やっぱりずっとデザインやってる人ってすごいなと思いますよ。
石川今回のコレクションの中でこういう着こなしをしたいなとかありますか?そもそもご自身の作品の洋服って着られることってありますか。
浅野自分じゃなかなか着ないですね(笑)。
石川そうですよね。ファンの皆様には、どんなシチュエーションで着てもらいたいですか?
浅野どれも普段から着れるものだとは思うので、普通に日常で着てもらえればいいんじゃないかなっていう気がしますね。僕の漫画って自分で言うのもあれですけど、別に国民的な漫画とかではないんで、ただやっぱり知ってる人は知ってるっていうのがあるし、着ている人が偶然すれ違ってお互い目線で確認しあって、なんてことは起こり得ると思うんですね。
石川好きな作品のアイテムを身に付けることによって、会話が生まれるようになるのは我々も目指すところの一つではあるので、そうなると嬉しいですね。グラニフの店舗のメンバーも浅野先生のファンがたくさんいるので、この記事を読んでいる方が発売後にお店に来ていただけると会話が盛り上がるかと思います。お客様と好きな作品についてお話することを楽しみに待ってるスタッフもいると思います。
浅野なかなか普段から僕の漫画を好きっていう人に会う機会もないだろうから、ある意味グラニフに行けば共通の会話ができるっていうのがわかってる前提なのは良いですね。それこそ例えば、喫茶店とか居酒屋とかで、このTシャツを着てる人がいたら作品は知ってるだろうから、そこで僕の漫画のネタで話しかけても会話が成立すると思うんで、ある意味自分は知ってるよっていうアピールをするために着ておくってのもいいんじゃないですかね。
石川そういうことが自然発生的にいろんな場所で起きたら嬉しいですね。
アイテム 06〜07
石川アイテムごとにお話を伺っていこうかなと思います。改めて「MUJINA」のTシャツについて、確か先生がSNSでおっしゃっていたと思うのですが、そもそもは何か依頼があったと思って描いたけれども使い道がなくなったみたいなことおっしゃってましたよね。
浅野そうです。雑誌の扉絵用に描いたんですけど、僕が勘違いしてて実際はその回に扉絵がなかったんです。なのでイラストの使い道がなく宙ぶらりんになっちゃったんで、それをXに出したイラストでした。最初、「MUJINA」のTシャツを1枚入れてくれって僕の方からお願いしていて、一巻の表紙に使ってる主人公の顔を使ってデザインしてもらったんですけど、その絵ってたぶん今後もいろんなとこで使われるだろうから今あえて出さなくてもっていうのがあって、空振りではあったんですけどこの絵は非常に気に入っていて、ずっと自分のスマホの待ち受けにしてたようなイラストなのでこの機会にお願いすれば使ってもらえると思って。キャラクターの顔のアップだと、作品の全体像が想像できないっていうのもあったので、今連載してる「MUJINA」という作品は今までの自分の漫画とはまたちょっと毛色が違うというか、結構過激な内容があったりもするので、そのニュアンスが伝わるようなイラストを使ってもらった方が嬉しいなって思って、今回はこのイラストでお願いしました。
石川このボディーカラーも含めて、ファッションとしても着やすく作品にも興味が湧くようないいTシャツになったんじゃないかなと我々も思ってるので、監修というコミュニケーションの中で生まれたデザインとして僕らもすごく気に入っています。ありがとうございます。今回は「デデデデ」のアイテムが多めですが、その中で描き下ろしイラストも描いて頂きました!僕らとしては、グラニフのキャラクターのビューティフルシャドーも一緒に描いていただけないかななんて、ダメもとで相談させて頂きました。
浅野僕は逆にそういうふうに頼まれた方が描きやすかったりするし、こういう機会じゃないとなかなか他のキャラクターと自分のキャラクターを並ばせるってことがないんで、コラボ的な依頼って嬉しいものなんです。とはいえビューティフルシャドーを入れる以外はフリーだったのでいろいろどう描くか考えたんですけど、ちょっとねなんでこの2人がチアリーダーの服を着てるのか全然思い出せない(笑)。
石川そうなんですね(笑)。
浅野今回は確かに「デデデデ」関連のイラストが多く使われてアニメ映画の兼ね合いもあるんですけれども、この2人のキャラクターっていうのは、僕の漫画の中では結構元気なキャラクターなので、すごい明るいイメージもあるし、ポジティブな感じがして、自分の中でちょっと貴重な立ち位置にいるキャラクターだったんですね。連載中に描くイラストっていうのは、どうしても話に引っ張られるんで、物語がシリアスになっちゃうと、それに倣って描くイラストも、この2人のキャラクターでも結構シリアスになっちゃったりするんですけど、もう今連載が終わってるので、ある意味そこに縛られない中で、この2人らしいすごく元気な感じでイラストにしようかなというふうに考えたんだと思うんですよね。だからこういう格好になっちゃうんだと思います。
石川本当に素敵なイラストで、僕の元に届いた瞬間に担当デザイナーたちに集合を呼びかけてました(笑)。拝見してみんなでうわーって歓声をあげていました。
浅野ビューティフルシャドーに眼鏡かけていいのかどうかってのを一応確認はしたんですけど、OKでよかったです。
石川Tシャツになっているのを見て、描かれている時の印象と変わるものですか?
浅野本当に印刷が綺麗なんで、全く違和感ないですね。昔からTシャツのための描き下ろしイラストを描くことは多かったんですけど、それこそ20年ぐらい前とかはこんなフルカラー印刷があんまりできないと言われて、一色で印刷する前提のイラストが多くて、しかも洗うと何かポロポロ取れちゃうやつだったりするから、細かい絵っていうものは基本的にやっちゃいけないってことになったんですよね。気づいたらいつの間にか、普段と同じイラストでも全然印刷されてるし、なんか発色もすごい綺麗だし、もう何でもありなんだなって気がしますね。描いている時と全然印象変わらないですね。
石川先生にお見せする前に、何回か試しにプリントしてみて、出版されてるものがあればそれと比べたりとかして、もう本当に近い色に合わせるっていう確認をやった上で提出させていただいているので、なるべく紙と遜色ないイメージにしているつもりです。なので、そう言っていただけると生産チームも喜ぶと思います。
浅野僕は学生時代にデザイン科だったんで、一応色の勉強も軽くはしたんですけど、本当に未だに自信が持てなくて、だから結構、色校正とかを見る機会はあるんですけど、正直よくわかんないんですよ。よっぽど色が薄くなってたり、彩度が下がってたりしたらわかるんですけど、最近本当に何でも印刷綺麗なんで、色に関して僕は言うことはないんですが、でも本当に素晴らしかったです。
石川ありがとうございます。僕らが気にするのは、使用できる色の数の限界があるので、例えばピンクと赤が一つのイラストの中に使われていたときにピンクも赤もちゃんと色の違いが出るかということだったり、レースのような細かく繊細な部分は、布だとインクが少し滲むので、細かい部分が塗り潰れないかっていうところはサンプルを提出する前に綿密にチェックしています。
浅野僕のイラストの場合、アウトライン全体に1段階ぼかした線を重ねていて、暗い赤のぼかしたアウトラインを乗算で重ねてるっていうのがカラーイラストの特徴なんですけど、それをすることによって、ボケた線が立体感を感じさせるからなのか、深みのある見た目になるっていうのがあって、絵がちょっとリッチな感じになるんです。そういうのってTシャツに印刷するとき、どれぐらい再現できるのかなと思ったんですけど、ちゃんと再現されてますもんね。よく見ればわかるんですけど、線の縁の部分に赤い点々でてるんで、だからものすごくニュアンス再現されてると思います。
石川ぜひ手に取ってそこをチェックしてもらいたいですね!あと、インタビュー前にご確認頂きましたが、発売日から一部店舗はこのイラストで装飾されるので、そこでも間近で見ていただける機会がありますね。
浅野僕はイラストを描くときに、完璧には線を引かないので、むしろ何かガタガタしてるくらいの方がいいんじゃないかっていうのがあるんで、めちゃくちゃ拡大して印刷されたものを見ると、いかに僕が適当な線を描いてるかっていうのは細部まで見れると思います。大きく印刷される機会があるなら、そこも見てもらいたいですね。
アイテム 08〜09
石川「デデデデ」のシャツとコーチジャケットのお話もしたいです! シャツの総柄と、コーチジャケットの内側と背中で使用している総柄はグラニフでコラージュした同じ柄ですが、実は背景色を変えています。コーチジャケットの方は本体の黒に馴染むように、背景色をグレーに変えています。
浅野これもずいぶん凝ったことしてますね。
石川プリントサイズもちょっと変えています。コーチジャケットの背中はアップリケですが、あんまり柄が大きいと文字の形にした時に何が描かれているかわからなくなってしまうので、可能な限り極力小さいサイズにしています。
浅野なるほど。
石川プリントした生地の周りを刺繍で囲んでいるので、後ろ姿がすごくカッコよくなるジャケットになったと思います。ちなみに、この母艦から出てくる擬音がすごい不思議だなと読んでるときから思っていたのですが、先生の中ではこの音がどういう音なのかというイメージは、やっぱりあるんですか?
浅野いや、これはあえて全く考えないようにしていたんですよ。変に限定してしまうと、イメージが固定されてしまうというか、作品全体の規模がちっちゃくなってしまうような気がして。それと作中でこの侵略者っていうキャラクターが出てくるんですけど、最後まではっきりと目的が何なのかってことはあんまり語られないんですよ。それは意図的なもので、やっぱり読者の方って、全部答えを書いて欲しいと思う方も多いので文句も言われましたけど(笑)、限定してしまうことで、あの世界観全体を矮小化してしまうのは勿体ないっていうか、人間ごときが人間じゃない存在の目的なんてわかるわけないだろって。だから、音に関してもこれは人が聞いたことがない音だから見たことない文字で表現してある、つまり僕も想像はできないんです。
石川今回洋服で刺繍になってたりしますけど、着ている方それぞれの中のイメージで、どれも正解ということですね。
浅野僕は昔から漫画を描くときにそういう方法をとっていて、余白を作品の中にすごい作るんです。漫画って絵があるので、そのイメージは作者が限定した上で読んでもらうものではあるんですけども、小説的な見方というか、その人が想像してできるものっていうのが一番リアリティのあるものだと思うんで、一番大事なところこそ書かない。
石川ちなみに、今回アニメ映画になるということで、音は付くのかなって思ったのですが。
浅野音は付くんですよ。やっぱり付けざるを得ないんですよね。
石川実は、そこも楽しみにしています。でも先に漫画で読んで、自分の中で鳴っていた音と、アニメ映画で鳴っている音との擦り合わせができるのも、ある意味では今回のコラボアイテムをデザインする過程に近いのかなと思います。作品をどう解釈したのか、みたいな意味で楽しみです。答え合わせというよりは、解釈の擦り合わせに近い印象です。
浅野そうなんですよ。だから、原作の方でその余白として作られた部分というものは、僕もさっき言ったみたいに決めてないんで、本当に正解がないんですよね。だから僕、アニメになるのは今回が初めてなんですけど、それはそれを作った人の解釈ですね。そういうつもりで楽しんでもらえればなと思います。
アイテム 10
石川そして、今回キャップも作らせていただきました。おんたんのキャップですね。
浅野これは今までの自分の商品の中でも珍しいケースというか、プンプンなんかは刺繍しやすそうだから想像つくんですけど、たぶん人間のキャラクターで刺繍になってるのは初めてなんじゃないかな。
石川そうなんですね。かわいいキャップができたなと思って嬉しいんですけど、せっかくおんたんのキャップ作るなら、やっぱりどこかに「はにゃにゃフワー」を入れたいなって思っていて、もし可能ならと先生に書き文字をお願いしました。ありがとうございます!先日、あのさんにもインタビューをさせていただいたのですが、アニメ映画で声優に挑戦してみて、言えて嬉しかったセリフが「はにゃにゃフワー」とおっしゃっていました。
浅野いや、それこそこのセリフもどういうイントネーションで喋ってんのかとか、どういうテンションなのかっていうのは、僕の方ではあまり決めてなかったんで、最終的にあのちゃんが喋ったものでいいんじゃないかと僕は思ってたんであんまり何も言わなかったんですけど、そういう意味で言うと、もうこのセリフはあのちゃんのものなんです。
石川「はにゃにゃフワー」ってこの世にない言葉じゃないですか。
浅野ないですね。
石川以前インタビューで、漫画を作られる際にセリフ回しを考えることに時間をかけているとおっしゃっていて、実際に読者としてキャラたちの会話が面白いと思ってたんですけれど、世にない「はにゃにゃフワー」などのセリフはどうやって生まれるんですか?
浅野いや、これも別にわざわざ最初から想定してたわけではなくて、会話の流れで本当にノリで書いたやつだと思うんすよね。僕も「はにゃにゃフワー」って何だってずっと思ってたんですが、意味合い的には「なんてこった」なんですよ。
石川そうだったんですね!
浅野とは言え「はにゃにゃ」ってなんだとかって思ってたんですけど、ちょっと世代によって全然わからないものだと思うんですけど、昔教育テレビで「おーい!はに丸」ってあったじゃないですか。あれではに丸が「はにゃにゃ」って言っているんですよ。「フワー」は言ってない。何かとぼけた感じで言っていて、とぼけてるっていうのが僕の中で「はにゃにゃ」ってワードになってて、「フワー」は全然わからないんですけど(笑)。ある意味そういう適当なライブ感みたいなものでセリフを考えるってのも楽しみなんで、あまり決め打ちにしないで、その時たまたま思いついたから、っていうのが意外と後に残ったりするんです。
石川「はにゃにゃフワー」って読んでいて、読者としては発音したい言葉なんですよね。「プンプン」の「神様神様チンクルホイ」とかもそうで、コミックス読んでいるときは黙読なんですけど、声に出したくなるワードだなと思っていたんですよ。パンチラインという感じですね。
浅野確かにそういうふうに言われると、その作品を象徴するようなセリフもあり、記号的なものもあり、今まではしっかりメソッドに沿った漫画作りだったんですよね。逆に言うと、「MUJINA」って全くないんですよ。ある意味で言うと、その方法論っていうのがもう自分の中で完成してしまったので、今は全然違う方法論を模索しようとしているのかなと思います。
アイテム 11
石川今回この「プンプン」のパーカーではポケットの中に神様も入れてみました。個人的に伺ってみたい質問なのですが、作品の中でプンプンも記号化されていますが、逆に神様はすごい実写じゃないですか。この神様のイメージはどうやって生まれたものなんですか?
浅野これは実際は顔の中身は僕の学生時代の友達をちょっとレタッチしたものなんで、このまんまの顔じゃないんですけど。当時まだデジタルで漫画を描くっていうのが、全体の1割もいないぐらいの時期だったんですよね。デジタルを使うからには、単純にアナログ作業の代替案としてではなくて、そのデジタルでしかできない作画方法っていうものを取り入れるというデジタル作画の必然性が欲しかったんです。例えば一番わかりやすいのは、画像のコピペですが、コピペはアナログ時代でもコピー機使って頑張れば可能だったんです。けれど写真を取り込んでさらにレタッチ加工して、それを絵の中に落とし込むっていうのはやっぱりデジタルじゃないとできなかったものなので、そういう意味でプンプンの神様のようなコラージュ的な技法を漫画に取り込むっていうのは、自分がパソコンを使って漫画を描いているっていうことに対して必然性であり、積極的にその方法を取り入れたいという意図でやってたんです。ただその神様を実写で出すとかっていうのは、最初は本当に偶発的なものというか、それこそネームやってるときのノリで、ここで急に神様というキャラクターがぴょこって出てきたら、ウケるよねぐらいの感じで入れてしまったんで、やっぱりきっかけはノリなんですよね。ノリで思いついたものを、後から整合性をつけていくっていう順番なので、決め打ちで作っているようで、意外と決め打ちじゃないっていうところがあるんです。
石川そういうライブ感で生まれたものが、やっぱり心に引っかかるというか、作品を印象付けるものになってきたりするんだなっていうのが面白いですね。
浅野そうですね。そこはやっぱり自分が漫画を描いているときも、自分でも想定外のものがぱっと浮かんだのであれば、きっと読者としての目線でもハッとするとか、そうやって自分もある意味、読者視点で判断してる時だから、それを面白いと感じたならそれは採用するべきだし、後々それを紐解いていくと、やっぱり面白いと思える理屈があるんですよね。大体納得できる理由がある。だから思いつきで作ったものも、そのときにありだなって思ったものはその時点では言語化できてないだけで大体絶対理由がある。そういうものを信じて作るしかないって感じなんですけど。
石川なるほど。貴重すぎるお話を聞いてしまった気がしています。
アイテム 12〜13
石川あとはまだ話題に出ていない商品も紹介させてください。今回作品集「Ctrl+T2」からトートバッグも作らせていただきました。やっぱり先生が描く女の子で、誰でもない子(作中に出ていない子)というものも商品化させていただきたいなと思ったんですよね。
浅野意外とないですもんね、そういうの。
石川このトートバッグもすごい良いものができたなと思っています。
浅野これはイラスト集に収録されてるものなんですけど、このイラスト自体はイラスト集を出すときに収録するために描いているので、別に何か依頼があって描いたものではなく、僕がただ描きたいから描いただけというものなので珍しいケースなんです。僕は今でこそかわいい女の子を描くとか、そういう作家イメージを持ってる方もいると思うんですけど、もともとはそれを自分の強みだとは思ってもいなかったし、そういうイメージもあまりなかったんですよね。ただいろいろと思うところがあって、30代ぐらいになってからイラストを描くときは、なるべく努めて可愛く描こうというふうに思うようになったんです。とはいえ結構そのとき描いている漫画の絵柄にイラストを合わせちゃうし、僕は作品ごとに絵柄変わっていっちゃうから、通して見返すとタッチがバラバラなんですよ。このイラストは自分の中で、自分が描けるスタンダードな人物の絵柄っていうものを、1回ちょっと答えを出そうみたいな感じで描いた思い出です。だから漫画ほどディフォルメされてもいないし、とはいえ別に僕はめちゃくちゃリアルな絵を描く人でもないので、そこの落としどころみたいなものを探りつつ描いたっていう感じですかね。
石川トートバッグの生地なのでまたちょっとプリントの質感が違うんですけど、結構いい感じにプリントできたんじゃないかと思うのですが、いかがでしょうか?
浅野本当に綺麗にできてますよ。
石川この子が後ろに伸ばした手は反対側の面にプリントされていて、「Ctrl+T2」のタイトルを刺繍しています。
浅野本当にどれもちょっとずつ凝っていて、ただ印刷しただけじゃないって感じがやっぱりすごくいいですよね。
石川どこか凝りたくなってしまう癖みたいなものはありますね。
浅野やっぱり購入動機として、ひと手間加わってるってかなり強いと思うんですよね。
石川もちろんその作品の世界観が第一優先なんですけど、やっぱり今回は作品単体のコラボではなく、浅野先生とのコラボレーションということで、その作風の幅の広さも見せたいなっていうこともあって、「素晴らしい世界」もラインナップに入れさせていただきました。
浅野もう20年以上前の漫画なんですけど、でも最初に言ったようにこれもやっぱキャラクター的にシンボライズされたものなので、これは刺繍しやすいですよね。でも背面は結構派手ですよね。
石川背面はクマさんをドンとプリントしました。これもプリント手法がちょっと違いますね。
浅野元々のイラストにいろんなテクスチャーが入ってるんで、色的には結構いろんな色が混ざってるのにすごい綺麗に印刷されていますね。
石川ボディー自体の色が暗いので、そのままプリントしてしまうと黒が影響しちゃうので、先にちょっと白をベースに引いてからプリントしています。さらに、完全版の各話の間にストーリーを繋ぐようにあった一コマを内側首元に入れました。物語の続きを感じれるようなアイテムになりました。
浅野なるほど、そういう意味で言うとこういう暗い生地のアイテムってちょっと作りづらそう。この色いいですね。
アイテム 14
石川「ソラニン」からもウィメンズTシャツを作らせてもらいました。フロントにバンド名の「ROTTI」、そしてバックには芽衣子ちゃんと種田くんをプリントしています。僕はすごい明確に覚えてるんですけれども、僕が浅野先生の作品と出会ったのがちょうど新卒の就職活動をしている時で、面接予定の会社に早めに着いてしまって、そのビルの下のコンビニで当時ヤンサンだったのですが、ちょうど種田くんの事故のシーンで、この作品を絶対読まなきゃ駄目だって、そこで出会ってコミックスが出るの待って読み始めてから、ずっと浅野作品を読み続けています。漫画作品との出会いって、いつの間にかハマっているというケースが多いんですけど、この出会いはすごく覚えています。僕としては、ウィメンズのTシャツしか出てないのがちょっと悔やまれますけどね。
浅野ははははは、そうなんですね。これは女の子が大きめのやつをだぼっと着るみたいな感じですね。そういうちょっとだらしない雰囲気の女の子の服装って好きなんで、オーバーサイズな感じいいですね。
石川先ほどおっしゃってた作品のアイコン的存在で言うと、やっぱりこのウサギのキーホルダーですかね。肩に刺繍されています。
浅野「ソラニン」を女性向けの商品にしたのは何か意図があったんですか。
石川一応商品の作り方としては、最初にざっくりとアイテムの枠があって、そこからどの作品でデザインをするかを決めていくという流れなので、このウィメンズのTシャツはどの作品で作るかとなった時に、割と迷わず「ソラニン」になりましたね。群像劇でありつつ、やっぱ芽衣子ちゃんっていう女性主人公という印象もあったので。
浅野確かに最初からウィメンズで商品が出てるっていうのはあまり記憶にないから、いいですね。表だけ見たら普通のロゴTシャツっていう感じで、漫画コラボTシャツという感じがないからいつでも着れるし、ぶかっと着ていたらなんかかわいいですよね。
アイテム 15〜16
石川他にもウィメンズアイテムをいくつか作らせてもらいました。「デデデデ」のシャツワンピースは、ポケットが逆さまに付いていて何も入らないんですけど、ポケットの中から侵略者たちが落ちているっていうようなストーリーにしています。
浅野ある意味これが一番攻めてる感じ。
石川柄もよく見ると「デ」が並んでいますね。
浅野デザインで確認していたんですけど、実物を見ると「デ」を探すのにちょっと時間かかりますね。全体で見てもこれが一番凝ってるんじゃないすか。
石川刺繍も結構可愛くて、侵略者は刺繍に向いてるなって思いました。
浅野そうですね。比較的刺繍にしやすいですね。
石川これに合わせて着ていただいてもいいのかなって思うのが、このスカートですね。
浅野確かにこの組み合わせはすごいです。素材的に攻めつつ清楚感もあって。綺麗めな感じで、でも近くで見るとすごい錯覚を起こすぐらいの何か模様が入ってますね。
石川ファンの方に着こなしていただくのが楽しみですね。街中で偶然見かけたりすると、やっぱり嬉しいので今から楽しみです。
浅野やっぱり親近感を感じる人もいるだろうし、街中で同志を探すのにいいですね。
アイテム 17〜18
石川あとはさっきお話にも出ましたけれども、改めてスピリッツコラボのときの「デデデデ」Tシャツが青バージョンになりました。これもいいですね!
浅野とてもいいです。やっぱり僕の絵は漫画なので、基本的に僕の発想が白黒になっているので、白黒+差し色一色ってのはすごく相性が良くて、そして差し色はやっぱりビビットな色であってほしいという気持ちがあるので、最初は赤で、今度は青でって。この青の色がいいですね。
石川はい。そして、また別の色も欲しくなってきますよね。
浅野そうですね。ある意味「デデデデ」関連のTシャツの中ではこれがスタンダードな感じがする。
石川これを着て、映画見に行ってもらいたいですね。そして、デザイン監修の中で一番やり取りが多かったのが、この長袖Tシャツだったかと思います。
浅野そうですね。何回かやり取りがありましたね。
石川だから僕の中でも思い出があるアイテムなんですけど、その結果すごくいいTシャツになったんじゃないかなと思っていて、やっぱり「デデデデ」のキャラはみんな欲しいよねっていう話は社内でもあって、キホちゃんやひろしくんだったり個性的で大好きなキャラたちにもこのTシャツでちゃんと登場してもらえたのは嬉しいですね。
浅野そうですね。やっぱり門出とおんたんはメインの2人だからよく出てきますけど、それ以外のサブキャラ然としたキャラクターも含め、僕はもう全員に愛着があるので、あんまり選べない感じがあって。そういうことを考えると、もうせっかくだから全員入れてあげてくれよという感じで、結果このデザインに落ち着きましたね。プラス、やっぱりこの作品の印象って、たまに作中に出てくるタイトルだったりするんでそれが真ん中にあってというのはトータルで見たときに収まりがいいんじゃないかなっていうふうに思いますね。
石川今回のコラボの中で「デデデデ」を象徴するアイテムができたのかなって思ってます!
ラインナップについてはこんな感じで、最後に伺いたいことがあります。先生が作品のストーリーを考えられるときは、お話の流れを考えて、その後セリフを考えてと、どんどん深く漫画作品の中に潜っていく作業なのかなと想像しているんですけど、逆に我々はコラボレーションさせていただく時に、その完成された作品の中からわかりやすく印象的な部分を見つける作業をしています。どちらかというと、作品の中に深く潜る作家さんに対して、その作品の水面上に浮いているわかりやすい部分を商品化させていただきつつ、我々は作品の底で光ってる、この辺ファンとして好きだよね、というところもデザインの要素として入れ込むという作り方の違いがあるのかなって思いました。グラニフに限らず、ご自身の作品を商品化する際に先生はどのようなことを考えられるのでしょうか?
浅野そうですね、漫画は、その物語を伝えるというものでもあるんですけど、やっぱりそれ以外にもキャラを見せるであるとか、そういう他の意図もあるので、商品化されるときっていうのはそんな物語にはこだわらなくてもいいというか、悪く言ったら表面的なのかもしれないですけども、その一番いいところ、その作品の一番看板になるようなところをわかりやすく、手に取る人に伝えてもらえればもう基本的にそれで十分だと思っていて。僕が漫画を作るときに、すごい特殊な考え方だなと思うんですけれども、もちろん話を考えたり描いたりっていうのは、普通の漫画として描くんですけど、どっかで自分は自分の描いてる絵は素材と思ってる部分があって、それはやっぱり昔からデジタルで描いてるからっていうのもあると思うんですけど、バラバラで描いた絵を漫画の原稿の中で合成してたりするわけですよ。それこそ「プンプン」の神様だったりとか、漫画を描いてるようでいて実際は描いているというよりは何かレタッチしてるとか、漫画を組み立てるっていう感じなんですよね。そういう発想なんで、自分の描いてる絵に対しては、どこまでも素材の一部っていう感覚なんですよ。だから、グッズ化されるときは、別にそのまま絵を綺麗に見せてくれっていうよりは、結構大胆にアレンジしてしまっても構わないし、とんでもなく拡大してもらっても構わないっていう感じなので、素材として考えて好きなように使ってくださいって思っています。そこら辺は結構他の漫画家さんとは、違うというか、自分はあえてはっきりとそういう意思を持っていたりもします。
石川そういうお話を伺ってしまうと、また次のコラボレーションでやってみたいアイテムを想像してしまいますね!仮にもし次回もコラボをさせていただくことがあったとして、こんなアイテムがあったら嬉しいなとか、そういうものはありますか?
浅野そうですね、靴とかいいですね。
石川今のグラニフは靴ありますよ。
浅野靴やりましょうよ!サンダルとかもいいですね。
石川ニットやモッズコートも合いそうですね。
浅野なるほどですね。いや僕ね、僕はあんまりファッションに詳しくないんですけど、もうねマフラーとモッズコートばっかり着るんですよ(笑)。僕の漫画のキャラクターってモッズコートとマフラー率が非常に高いのは、僕がそればっかり着ているから。
石川確かに「零落」とかそのイメージがありますね。
浅野なんか気づいたら、世の中ってもうマフラーつけてる人いないんじゃないかってぐらいマフラー率低いんですけど、未だにぐるぐる巻いてるんで。すごい大きいマフラーが好きなんすよ。ちょうどいいサイズのマフラーが本当になくて。
石川形を考えるところから入っていただいて一緒に作りましょう!
浅野そこからっていうのがやりたいです。
石川わかりました!実現できるように頑張ります。今日は本当にありがとうございました。
浅野ありがとうございました。
このインタビューの後、浅野先生にお願いしたところ、プレゼント用に今回の描き下ろしイラストのポスターにサインを書いてくださることになりました!応募方法はこの記事の最後に記載しています。
そしてここからは、映画「デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション」の主演声優を務める 小山門出役:幾田りらさん、中川凰蘭役:あのさんをスペシャルゲストにお迎えしてお話を伺いました!
Special Guests 幾田りら&あの
Qアニメ映画「デデデデ」の台本を読んでみて、声を担当した役柄をどんなキャラクターだと思いながら演じましたか?印象付けるために意識していたことはありますか?
幾田さん(以下、敬称略) 漫画で「デデデデ」をただ一読者として読んでいた時は、特に門出を演じることなど何も考えずに読んでいたので、どういうところが難しいかとか考えていませんでした。けれど、実際に台本をいただいて読んでいく中で、門出は特徴的な癖がめちゃくちゃ出てるというよりは、素朴でありのままのどこにでもいるような女子高生みたいなところが彼女のキャラクターや個性の部分になっていると思って。どうやって声を乗せたら門出らしくなるのかすごく悩みました。門出は、他人に合わせて自分がどう立ち振る舞ったらいいかとか、どういう発言をするべきだとか、すごく考えていて。本当のことを直接的に口にしないタイプっていうふうに私は噛み砕いて解釈したので、演じる上で誰に対しても話すときも同じではなく、家族と話す時だったり、好きな先生と話す時だったり、おんたんと話す時だったりと変化をつけることを意識しました。いろんなセリフの中に背景があって、本当はこんな感情でもこう言っちゃったというような、ニュアンスも含めて表現できたらいいなと意識しました。台本を読み進めていくと、だんだんと門出が自分の中に入ってきて、かけ離れたものではなくなっていて、きっとこうだろう、と掴めるまでの速度が早くなっていく感覚がありました。
Q幾田さんは門出とご自身が少し重なるところがあるとコメントされていましたがどのあたりがそう思いますか?
幾田すごく“気にしい”というか…私もその時の相手にすごく合わせてしまって、人によって考えてしまうタイプなので…。きっとその方がいいだろうと思って色んなことをバランスを取ってしまう部分があります。自分がないと言ってしまえばそうなってしまうんですけど、でも自分がそうやって誰かに寄り添うこともそれも自分っていうか、偽ってるつもりは全くなくて、こういうところがなんかすごく門出と近いなと思っています。
Qあのさんは、おんたんをどういうキャラクターだと思って演じましたか?イメージに近づけるために意識した部分がありましたら教えてください。
あのさん(以下、敬称略) おんたんは元々の気弱な部分を変えるためにキャラクターをどんどんつけていったみたいな感じが結構あるなと。おんたん自体もすごい本心とか思っていることを隠すというか、かなりフィルターをかけて過ごしているキャラクターだと思っていました。テンションがすごい高い時と淡々と喋る時とか、その差を出せるようにしたり、喋り方もコミカルというか、キャラクターを演じる中でも印象が強いと思ったので、早口苦手ですけど(笑)頑張りました。
Qおんたんにシンパシーを感じる部分はありましたか?
あのおんたんは空気を読み過ぎて空気を読めないような事をあえてハイテンションで言ったりとか、僕もあえて空気読めない人のフリしてみんなが言えなかった事とか、みんなが思ってる言えない事とか言ったり…バラエティとかで視聴者とか誰かに絶対嫌われるなってわかってるんですけど(笑)おんたんにとって門出が大切で絶対的な存在で、それ以外はどうなってもいいんだろうなって発言とかが多くて。僕もそうで身近にいる人とか大切な人、わかってくれる人がわかってくれればいいやっていう感覚があるから、嫌われてもいいやみたいな感じでなんか思った事とか言ったりふざけたこととか言ったりしちゃうタイプなんで、なんかそういうところがシンパシーを感じたところです。
Q本編映像をご覧になった感想を教えてください。
幾田アフレコの時はまだ色がついていない状態のところもあったので、実際に完成したものを見て、展開はわかっているはずなのにドキドキハラハラきゅんきゅんして、そこに自分たちの声があって、本当に「デデデデ」の作品の一部になれたんだという実感がすごく湧きました。実際にアフレコをしている時はいっぱいいっぱいなので、客観的な視点にはなれずに上手く言えてるかな…これ大丈夫かなとか思いながら挑戦していたんですけど、出来上がったものを見て、自信をもってやりきれたなと思いました。まだ世には出ていないので、みなさんの感想はまだわからないですけど、自分の中ではしっかり門出をちゃんと演じられたのではないかなって思えています。
あの感激しました。自分の声が凰蘭を通して聞こえてきて、自分がやったんだけど自分じゃなくて、“おんたん”として存在していて生きてるなぁって。僕もアフレコをやっていて、結構すごいペースが早くてこんな感じなんだあ…と、最初戸惑いながらアフレコしてて、どうなのかなぁとか、大丈夫かなぁっていうのもあったんですけど、完成したものを見てちゃんと生きてるなぁと思いました。みんなの反応はまだ見れていないですけど納得していただけるような仕上がりになったのではと思います。原作も好きだったので、そういった意味でもやった〜動いてる!みたいな感激がありました。
Q声優に挑戦したことの難しさみたいなものはありますか?
幾田音楽とはやっている事が全く違うので別物として考えています。その世界の住人として、その人として生きるということになるので、それに対する声のお芝居というものが一番難しくて大変でした。
あの結構バァーっと喋るシーンが多かったので文字量が多いというか、そうなった時に、ただうるさいだけになっちゃダメだなとか考えながら、強弱をつけたり、間をつけたり。やっぱり声だけの芝居なのでそこは結構集中して神経を使って声を発した記憶があります。
Q普段アーティストとして活動されてるお二人が、お互いの演技、お芝居を見てどのように感じましたか?
幾田初めてあのさんのおんたんをアフレコの現場で聞いた時に、本当に「おんたんだ!!」って。めちゃくちゃイメージとフィットしていて、感動しました。あとはさっき難しかったと言っていた早口で喋ったりとか、普段ちょっと使わないような言葉とか言い回しとか強い面白い語尾とか、そういうのをできる運動神経がすごいなと思いましたし、音楽的なことも関係していそうだなと思いました。バァーっと情報量のある言葉を喋っていて、そのままワーっと情報が入ってくると何を言っているのか聞いた時に理解が難しかったり、文章がない状態で耳で聞かなきゃいけないのはなかなか難しいと思うんです。音程の上がり下がりもそうですし、テンポを速く言ってからちょっと一回溜めて、みたいな抑揚とかが、音楽的にご自身が持っているものの中から上手く耳に入るように工夫されているのかなぁと、器用な方だなと思いました。
あの僕も幾田さんの門出の声を聞いた時に、「うわぁ門出だ…!すごい」って思って、門出っていうキャラクターを漫画で読んでいるとき、あんまり声が想像できないなぁと思っていて。おんたんみたいにキャラクターぽくないというか、平凡な女子高生みたいな、素朴な声も持っていないといけないとなると、幾田さんが門出をやるとなった時に、音楽での活躍を見ていてすごく正解を出していくと言うか、物事に向き合っているからこそできるなって思いました。門出の声の正解が僕にはなかったからどうなるのかなと思っていたけれど、聞いたら、これだったな、これなんだなって。めちゃくちゃそれってすごいなと。キャスティングの方もすごいし…(笑)普段の喋り声も遠いわけではないから、門出に寄せてより工夫されていたりもして、絶対幾田さんじゃないとダメだったなあと、改めて完成したものを見て感じました。
Q本編映像を見て自分の役として純粋に好きなシーンを教えてください。
幾田いっぱいあって悩みますね…やっぱりおんたんとの掛け合いのシーンとか…。喧嘩して取っ組み合いするシーンは、この二人で良かったなって思える瞬間がすごく多くて、やっていきながらやり取りの間合いとか、その時のフィーリングというか。今回の「デデデデ」で初めてご一緒したんですけど、すごくフィーリングが合ってできたと記憶に残っていて、門出とおんたんの二人のやりとりがとても大事な映画だからこそ、そこが馬が合ってよくできたと思えるのはすごく自信にも繋がりましたし、ちゃんと向き合えたなって自分でも思います。
あのそのシーンは僕も印象的でしたね、緊張感もありましたし…。最初普通に会話をしていて取っ組み合いになって最後二人とも泣いて…みたいな感情の起伏があるシーンだったから、難しそうだなと思っていたけど、できたのは二人だからだなって。それと、キホちゃんが「誰がそれを言ってるの?」って小比類君に問いかけて「ネット」って言われて、「ネットって何?みんなが言ってるの?みんなって何?私はこれが大切なの!」っていうシーンあるじゃないですか、ここが意外と重要シーンなんじゃないかと思っていて、この映画を見た方も考えさせられるシーンだと思うし、僕自身ももし世界が終わるときに何を大切にするんだろうって考えさせられたからキホちゃんのこのシーンは好きです。
Q演じられていて嬉しかった、楽しかったセリフってありますか?
あの「はにゃにゃフワー」です(笑)
一同(笑)
あの原作を読んでいてもこのワードってすごく印象的で、他の漫画にはないですし、セリフで言えたのは嬉しかったです。
幾田私は門出が渡良瀬先生と会話するところとかは、漫画を読んでいてどこか門出が乙女になっているとすごく感じて…、それを実際に声を当てる時、きっと門出のことだから他の人と違う雰囲気で少し甘えるような声で喋るんじゃないかなあって思って、門出にも女心というか女子としての恋心がある感じをふわっと香らせたいなと思っていて、それが実際に出来たのは嬉しかったですし、何度も漫画を読み返して研究していたのでできてよかったなと思います。
Q今回、浅野いにお先生とコラボレーションをさせていただき「デデデデ」を含む浅野先生の作品のアイテムを作らせていただきました!
幾田すご〜い!かわいい!
あのかわいい!
Qお二人が着てみたいものはありますか?
幾田(靴下を見ながら)あっ!侵略者!
石川このジャケットも侵略者が刺繍になっていたりとか、シャツの総柄にもなっています。
幾田へぇ〜!かわいい!
あのかわいい。
幾田私「デデデデ」関連の全部集めたいです!
石川ありがとうございます!
あの(長袖Tシャツを見ながら)みんな集合のいいですね。
幾田これいいですね!
石川ありがとうございます。
Qお二人ならどのようにコーディネートしますか?
あのコーディネートかあ…あっ帽子もいいですね!
石川おんたんキャップには浅野先生に描いていただいた「はにゃにゃフワー」の刺繍も入っています。スカートもあるので、全身コーディネートができます!
幾田あっデデデデって書いてあった!なるほど!
あのかわいい〜!侵略者もいる!
幾田デザインにすごく自然に溶け込んでいて、ぱっと見てスカートとか「デデデデ」と思わなかった。何にでも使えますね!いろんな組み合わせができそうです。
石川あのさん、幾田りらさん、ありがとうございます。
あの/幾田ありがとうございました。
『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション』
2024年3月22日(金)前章、4月19日(金)後章 全国公開
「浅野いにお」
コラボレーション発売記念!
プレゼントキャンペーン
2024年1月31日(水)から2024年2月12日(月)の期間中に予約注文いただいた方の中から抽選で15名様に豪華商品をプレゼント!
発送予定:2月下旬
A賞:浅野いにおさんサイン入りポスター(A3サイズ):10名様
B賞:映画「デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション」ムビチケカード:5名様
※A賞、B賞は選べません。 ※当選者の発表は発送をもって代えさせていただきます。 ※ご予約商品とは別送となります。
ぜひ、この機会にご予約ください。
Profile
浅野 いにお
漫画家。映画化もされた話題作『ソラニン』・累計発行部数270万部を超える『おやすみプンプン』・劇場版アニメの公開が決定している『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション』など、若者の圧倒的支持を得る数々の人気作品を生み出し続けている。アニメのキャラクター原案や、アイドル楽曲の作詞も担当するなど、様々なジャンルでその才能を多分に発揮する稀代のマルチクリエイター。現在「ビッグコミックスペリオール」にて、最新作『MUJINA INTO THE DEEP』が連載中。
あの
2020年より“ano”名義でソロアーティストとして音楽活動を始め、TVアニメ「チェンソーマン」第7話エンディング・テーマに抜擢された「ちゅ、多様性」が“Billboard Japan Hot 100”で上半期1位を記録し2023年末には日本レコード大賞特別賞受賞、NHK紅白歌合戦に出場するなど、大きな注目を浴びた。自身で作詞作曲した楽曲による映画主題歌やTVCM出演、バラエティ冠番組のMCやラジオパーソナリティなどアーティストとしてだけでなく多岐に渡り活躍を見せている。
幾田りら
シンガーソングライターとして活動する幾田りら。“小説を音楽にするユニット”YOASOBIのボーカルikuraとしても活躍をしている。2023年3月に1stアルバム『Sketch』をリリースし、自身初の全国ワンマンツアー『SKETCH』を成功させる。同年10月には、映画『アナログ』のインスパイアソングとして新曲「With」をリリース。映画・ドラマ主題歌やCMソングも多数手がけ、音楽家として幅広い活躍を見せている。
プロダクトディビジョン | ライセンスセクション | マネージャー
石川 祐
グラニフのコラボレーション責任者。コラボ商品の企画立案から商品リリースまでを総合プロデュース。作家や作品に寄り添い、一人のファンとして、商品開発に取り組んでいる。趣味はエンタメ全般、他人の趣味の話を聞くこと。
文責:石川祐 / 写真:泉大悟